北の摩周湖−カムイト沼
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誰もが知る「摩周湖」のようなポテンシャルを持ちながら、超マイナーな「カムイト沼」。なんとももったいない。もったいないけど、教えたくないような気もする。誰もいないというところが、「カムイト沼」をより一層魅力的にするからだ。本当の秘沼、それが猿払村の「カムイト沼」。
目次
北海道に存在する神と名のつく湖や池
「カムイ」とは、アイヌ語で「神」を意味する。
神や、カムイと名のつく湖は、北海道にいくつか存在する。まずは有名な「摩周湖」。
摩周湖はアイヌ語で「カムイトー」。神の湖という意味だ。自然の作り上げた美しさは、神々しくさえある。まさしく神の湖というわけだ。何度見ても美しいと思える。
神の湖である「摩周湖」の伏流水によってできた「神の子池」は、小さいが摩周湖とは違った美しさがある。さすが神の湖を親に持つ、といったところか。美しいのは当たり前かも知れない。
どちらも「阿寒摩周国立公園」に含まれており、特に摩周湖は北海道でも指折りの観光地である。神の子池も、インターネットサイトやSNSなどで情報が広がり、大変な人気である。ともに、夏は人で溢れかえっているのが現状なのだ。
見向きもされない「カムイト沼」
それに対して「カムイト沼」は、同じく神と名がつきながら、誰もいない。いるとすればヒグマがいるくらいだろう。
原始林に囲まれて、ひっそりと存在するカムイト沼。
写真では、なかなか伝わらないかも知れないが、訪れてみると他の場所では感じられない独特の感覚、それこそ「神々しさ」のようなものを感じる。これは行って感じてもらうしかない。
おそらく摩周湖や神の子池に人が殺到しなければ、同じような神々しさを感じるだろう。しかし、観光地化され、人で溢れかえり、人為的なものを作れば作るほど、本来の魅力が薄れてしまうのかも知れない。自然をメインとした観光におけるジレンマである。
カムイト沼の周囲には、遊歩道があったが、2017年7月より劣化のため立ち入り禁止となっている。そういう、「見捨てられた感」も人の寄りつかなさ具合を物語っているわけだが…。そこがまたいい。
歩いて植物を観察するのも良いが、このあたりには原生花園もあるので、カムイト沼の遊歩道は必須ではないだろう。それよりも、原生林に囲まれて、神秘の姿をとどめているカムイト沼をじっくりみる方が良い。
最後に
こんなにも素晴らしい場所があるということを広めたい! という素直な感動と、観光地化されたくないような? という葛藤(観光地化されることは無いと思いますが…)を感じたカムイト沼。摩周湖や神の子池などの、美しい湖が大好きという人ならば、神々しさに感動すると思います。
かつてアイヌの人たちに「カムイ」と敬われた沼なのだから、現代の我々にも訴えかけるものが確実にあることでしょう。カムイと呼ばれる「湖」・「沼」・「池」をぜひ見に来てください!
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