髪の毛が増えますように「増毛駅」
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増毛(ぞうもう)と書いて「ましけ」と読みます。そんな「増毛駅」は、鉄道ファンのみならず、髪の毛に不安のある方々の巡礼地にもなっています。ところで「半家(はげ)駅」ってのもありますが、そっちも気になるところではあります。
目次
留萌本線の終点
増毛とは、アイヌ語の「マシュケ」(=カモメの多いところの意)が由来です。増毛駅は、1921(大正10)年11月5日に開駅し、留萌本線の終点でした。1922(大正11)年、増毛駅から鉄道を石狩方面へ延伸する請願書が提出されましたが、戦争の時代に突入したということもあり、計画は立ち消えとなりました。
ニシンで栄えた増毛ということもあって、ニシンの行商人の利用も多く、列車内はニシンのウロコが散乱する時代もあったそうです。昭和30年以降ニシンが獲れなくなると、山に囲まれた雄冬・増毛方面は、当時交通の利便性も悪かったため、人口減少・過疎化が進みました。増毛駅は1984(昭和59)年1月31日に無人駅となり、2016(平成28)年12月4日には、さよなら列車が運行し、95年の歴史に幕を下ろしました。
増毛駅に列車は来なくなったものの、現在は観光駅となり、多くの人々が訪れる人気の観光地となっています。
キップはお守りに
いつの頃からか、増毛駅の切符は髪に不安のある人の「お守り」のような存在になっています。なんと言っても「ぞうもう」ですからね。記念切符は、観光案内所「風待食堂」で販売されています。
増毛駅は廃止となってしましましたが、ぞうもう効果で大変な人気です。廃止となってから、駅舎は新しく生まれ変わり、駅舎内の売店も大盛況。これは、増毛という名前にあやかりたいと、現在も多くの巡礼者が訪れていることも大きな要因といえるでしょう。もちろん、増毛町は札幌からのアクセスも良好で、観光地として完成されているということもありますが…。しかし「増毛」という名前じゃなかったら、駅舎を新しくはしなかったでしょう!
増毛駅と半家駅
高知県の予土線には、半家(はげ)駅があるそうです。どう考えても人気があるのは増毛駅だと思いますが、一度はハゲ駅にも行ってみたいものですね。ちなみに、北海道には「毛無(けなし)峠」もあります。余談が過ぎました…。
増毛町にお立ち寄りの際はぜひ「増毛駅」へ。
参考文献:増毛町史編纂委員会「増毛町史」増毛町役場pp.1284-1285
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