五つの味がする「チョウセンゴミシ」の果実とは⁈

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 「チョウセンゴミシ」という木をご存知ですか? 漢字で書くと「朝鮮五味子」。この木の果実は、五つの味がすると言われています。

チョウセンゴミシの果実

目次

チョウセンゴミシとは

 チョウセンゴミシは、本州中部以北、北海道、サハリン、朝鮮半島、中国などに分布する低木です。山地や、緯度の高い北海道ではよく見ることができます。木と言うと、太い幹を連想しますが、つる性で、地面に近いところにもよく見かけます。

 漢字で表記すると、「朝鮮五味子」。朝鮮半島では昔から薬として用いられており、現在でも加工された果実は、お茶や料理などにも使われているようです。

 「五味子(ゴミシ)」の名の通り、「酸・甘・苦・辛・塩」の5種類の味がすると言われています。

 そんなことがあるわけない! と思いますが、口に含むと、酸味と薬のような苦みが先に来て、後からほのかに甘みが感じられる、という感じです…。私は修行が足りないせいか、塩味と辛味はあまり感じられませんでした。それでも複数の味がするということに、ビックリ仰天したのでありました…。

チョウセンゴミシ酒を作る

韓国などでは現在でも、チョウセンゴミシを漢方や薬膳料理、お茶などに利用しているそうです。薬用としては、鎮咳、寝汗、虚弱体質、滋養強壮、疲労回復に良いとされています。

美容と健康に良いということで、チョウセンゴミシの果実酒を作ってみました。

数ヶ月漬けた果実酒

 「果実はよく水で洗い、水気を切り、重量の3倍量のホワイトリカー(35度)に漬ける」と「北海道山菜・木の実図鑑」には記されていました。好みに応じて氷砂糖、蜂蜜で甘みを付けるそうです。写真は、焼酎に実を入れただけのものです。果実がふやけて、小さな梅干しみたいに見えますね。去年の秋に果実を採取したので、かれこれ5〜6ヶ月くらい経ちました。どんな味がするのか楽しみ〜。

結構真っ赤になりました

 まずこの色味がすごいですね〜。もちろん着色料不使用です。気になる味ですが…

 やはり果実をそのまま飲んでいるようで、酸味! そして苦み、甘み…唐辛子のような辛味がわずかにして、顔が熱くなりました。そして塩味も…。やっぱり五味だったんだなぁ〜! と感動しました。

 心なしか、苦みは緩和されたような感じでした。果実そのものを食べるよりも、マイルドに仕上がっています。酒を飲んでいる感覚ではなく、薬を飲んでいるような感覚。だからと言ってまずいという訳でもなく…。なんとも不思議な味。サワーにして飲むのも良いかと思います。

 飲み手を選ぶ感じがするので、無闇に薦められませんが…私としては、今年の秋はこの10倍くらい仕込む予定です(笑)

参考

山岸喬・山岸敦子「北海道 山菜・木の実図鑑」北海道新聞社2010pp.232-233

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