もう一つのサロベツ−幌延ビジターセンター(幌延)
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利尻礼文サロベツ国立公園は、3つの市町村にまたがって指定されています。前回紹介しました「サロベツ原生花園」は豊富町にありますが、幌延町にもサロベツ湿原を散策することができる「幌延ビジターセンター」があります。サロベツ原生花園よりもマイナーですが、こちらもオススメです。
目次
まずはビジターセンターで情報収集
木道を歩く前に、ビジターセンターでサロベツに関する情報、咲いている花や、位置情報について知ることができます。
ビジターセンターの二階は、展望台になっており、サロベツ湿原、利尻山などを眺望できます。
幌延では、珍しい2種類のコウホネが見られる!
それでは、木道からの風景と咲いていた花をご紹介します。
今回訪れた時期(2020年7月18日)は「ノハナショウブ」の最盛期でした。
ノハナショウブは、群生することが多いので、とても見ごたえがあります!
7月下旬から8月頃に咲く「タチギボウシ」。この花を見ると夏! という感じです。
湿原には、思わぬ落とし穴があいています。それが「ヤチマナコ(谷地眼)」。湿原に自然にできた壺型の穴で、深さはなんと3メートル以上に達するものもあるそうです。昔の人は、この穴に埋まったり、牛が埋まってしまったこともあったそうです。このヤチマナコの深さを測るための棒も用意されていました。
幌延のサロベツ湿原の特徴は、大きな沼があるところです。
沼には、珍しい「ヒツジクサ」、「コウホネ」が観察できます。
エゾベニヒツジクサは、スイレンに良く似ていますが、スイレンよりも大きさは小さく、ブローチくらいの大きさです。とても小さく、しかも近くで観察できるところは滅多にありません。とんでもなく激レアさんなのです!
また、「ネムロコウホネ」と「エゾコウホネ」の2種類が観察できます。
ネムロコウホネとオゼコウホネが自生している場所は、北海道の北部・東部の一部と、本州のごく限られた場所でしか見ることができないそうです。2つとも同時に咲いている場所は本当に稀なんだとか…。同じように見えますけどね(笑)
※コウホネは、かなり遠くに咲いており、花の中まで観察することはできませんでした。本当は花の大きさや形、葉などが違うようです。
かつてはこの展望台より先に進むことができましたが、現在はここで木道は終わりです。晴れた日には、利尻山を望むことができます。
花の観察がしやすい幌延もぜひ訪れてみてください
豊富町のサロベツ原生花園も素晴らしい場所ですが、幌延のサロベツの場合、大きな沼があるので、また違った植物を観察することができます。また、花の観察も比較的容易で、お花が好きな人にオススメです。幌延ビジターセンターは、あまり知られていませんが、サロベツの自然観察を十分楽しめる場所だと思います。
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