難行苦行!フェリーからの日帰り利尻登山に挑む!!!

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 はたして0泊での利尻登山は可能なのか⁈ お金と時間がない人はきっと考えたことがあるはず…。今回はフェリーからの日帰り登山が可能かどうか調べて来ました。

今年も行って参りました!

目次

タイムリミットは8時間40分! ホントに登頂できるの〜⁈

 稚内からフェリーで利尻島に着き、利尻山山頂を極め、最終便のフェリーで稚内へと帰る…。これができたならば、宿泊ホテル代も浮くし、時間の節約にもなります。利尻山の登頂を計画した人なら、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。しかしながら、朝一便のフェリーから降りて、最終便に乗るまでの滞在時間で、利尻山の山頂を極めることなどできるのでしょうか⁈

 利尻礼文を運行するハートランドフェリーの時刻表によると…→ハートランドフェリー時刻表(ハートランドフェリーの時刻表は時期によって変化します。そして毎年変わるのでご注意ください!)

2021年7月の場合、稚内から利尻島に到着する時間は8時55分。利尻島から稚内に帰る最終便は17時35分発となっています。ということは…

タイムリミットは8時間40分!

 計算を間違ってたらスミマセン…笑

実際、移動時間や手続きなどを考えたら、8時間くらいが登山に使える時間ですかね〜。標準的な登山の所要時間が10時間といわれている利尻山ですから、これは厳しい! でもやってみたい!…できるかも⁈ ってなことでチャレンジして来ました。

⭐︎登山ルート:鴛泊登山道(2021年7月13日)

結論:オススメしません!笑

結論としては、フェリーからの日帰り登山はオススメしません。しかし、せっかくなので、どんな感じだったかをまとめます。興味のある方の参考となりましたら幸いです。

フェリー下船前から戦いは始まる!

 フェリー下船口には、到着の20分前くらいから待機しました。夏場は観光客が多いので、時間をムダにしたくない人は待機をオススメします。コロナで観光客がほとんどいないのは幸いでしたが、下船前には混み合って来ました。下船口にて、ストレッチと準備運動…おかしな奴がいるな…みたいな他の客の視線は気づかないフリで、ケガ防止に努めましょう! ※他の乗客の迷惑にならないように気をつけましょう

登山口(北麓野営場)まではタクシーを利用

 利尻島「鴛泊」フェリーターミナルから登山口(北麓野営場)までは、片道約4キロとなっています。時間と体力が惜しいので、タクシーで登山口まで移動しました。価格は1,330円(意外と高けぇ笑)。ちなみに連休などの場合、タクシーは予約した方が良いです。タクシー会社が少ないのと、台数が少ないので…。モロに登山スタイルな、登山しそうだな〜という人に声をかけて相乗りするのも良いかもしれません。私は人見知り&陰キャラなのでムリでしたが…。

登山計画書の提出

 登山計画書ポスト前には、管理人さんがいます。今から登るの⁈ という管理人さんの言葉を聞きつつ、サッサと計画書を書きながら、何リットル水を持っているかや、そんなカッコで行くんかいとか、いろいろあたたかい言葉を頂きつつ、出発! 

実際の登山記録と注意点

細かい時間を表にしましたので、参考にしてください。

場所時間
登山口(北麓野営場)9:15
甘露泉水(水汲み場)9:21
4合目9:43
5合目10:13
6合目10:34
7合目10:54
第二見晴台11:27
8合目11:45
9合目12:36
山頂13:27
登山口(北麓野営場)16:30
鴛泊フェリーターミナル17:06

 登山往復:約7時間15分。登山口からフェリーまで徒歩で36分。冷静に考えてアホかいなと思います。

※夏場は登山道が混み合うため、登山道の譲り合いの待機時間がかなり必要になります。休日や連休の登山を避けたほうが時間のロスは少ないかと思います。

 始終時計と睨めっこしながら、写真もソコソコにしか撮れませんでした。休憩時間もほとんどなしです。

マジで疲れた…笑

しかも後から撮った写真を見たら、ほとんどピントが合ってませんでした( ;∀;)

キリが晴れるのを待つ時間もないので、山頂は真っ白でしたよ、ハイ。

山頂の様子
この時点で死にそ〜

下山は、行きと同じくらい時間がかかります。それでも帰りのタクシー代をケチるため、膝を相当痛めつけました笑。ケチはやめましょう。膝の寿命が縮まります。

まぁ〜、ひとつ言えることは、フェリーからの日帰り登山はやめといた方がいいってことですね。走って登れるアスリートは別ですが…。

 花を堪能する時間も、休憩時間もままならない…私には難行苦行でした…。キャンプ道具を買って、北麓野営場でキャンプした方がええやん…と普通に思いました。

 でも一回できたからとか言って、またやりそうな自分がコワい…笑。ちなみに、朝イチのフェリーから登山している仲間は、私以外に1人いました。最終で帰るようなヤベェ奴は私だけでしたが…。ちなみに、フェリー日帰り登山を目論む輩がワンシーズンにどれほどいるか、管理人さんに聞く時間はありませんでした笑。

もう一つの目的「ボタンキンバイの群生を見る」

 私がこの難行苦行をなぜ敢行したかというと、以前見れなかった花々を鑑賞するためです。中でも、国内では利尻山でしか見ることができない「ボタンキンバイ」の群生を一度見てみたいと思っていたからです。

ボタンキンバイの群生(ガスってます)
ボタンキンバイ

 キリが晴れて、奇跡的に見ることができました! 感動!! ガスがかかってたら見えなかったんだなぁ〜と思うと感涙でした。

その他の魅力的な花々

夏登山の醍醐味は、花々を鑑賞することですよね。登山している人は結構いましたが、花の写真を撮っている人は、あまりいませんでした。登るのメインという人がほとんどなのかなぁ…。

リシリヒナゲシ

リシリヒナゲシは、利尻山でしか見ることができない固有種です。登山した人しか見ることができないなんて、ステキですよね。

イワギキョウ

 イワギキョウの美しい色合いに、登山の疲れも癒されますね。6合目あたりから、登りながら見られます。

エゾツツジ

ピンク色が濃いエゾツツジです。山頂付近のお花畑らしさを際立たせます。

ミヤマアズマギク

ミヤマアズマギクは、9合目から見られます。疲れもピークに達するので、花を見ながら休憩ですね。

エゾノマルバシモツケ

丸い葉も可愛らしいエゾノマルバシモツケ。かわいい…。

シコタンソウ

岩場にへばりついてる感じが好きです…。可憐…。

ウコンウツギ

ウコンウツギは、受粉が完了すると、花の中の色が黄色から赤に変化するそうです!

シコタンハコベ

葉っぱが特徴的なシコタンハコベ。利尻山の花としては遅い時期に咲くようで、花は少なかったです。

 まだまだたくさんの花が咲いていましたが、これくらいにしておきます…。去年秋に登った時には、ほとんど咲いていなかった花々。時期が違うとこれほどまでに景色が違うものかと驚かされました。

 礼文島の花々もよく見るので思うのですが…礼文ってホント、ラクに花が見られますよ…。利尻山でしか見られない花もたくさんあるのですけれどね! 何時間も登山しないと見られない花々…まさに高嶺の花(笑)。

!夏登山の注意点!

 夏は水分を多めに持っていきましょう! 重たいけれど、途中で飲むので軽くなります♪

⭐︎今回の装備と持ち物⭐︎

  • おにぎり4個
  • 水2リットル
  • 携帯トイレ1個
  • カッパ上下
  • 帽子
  • 手袋
  • タオル
  • フリース1枚
  • ゴミを入れるビニール袋
  • ペン&メモ帳
  • カメラ&携帯電話
  • 虫刺され対策のクリーム
  • 登山本(登山中は見る暇なし)

前回は秋に登頂しましたので、水分はそれほど必要なかったのですが、今回は気温も高い中の登山でしたので、水分は相当必要でした。2リットル以上あってもよかったかなぁと思うほどでした。おにぎりは水の飲み過ぎか、ほとんど食べることができませんでした。ゆっくり食べる時間もなかったので、ほとんどお持ち帰りしました。

 携帯トイレは1つで十分でした。水を大量に飲んでも、汗などで蒸発するのか、トイレに行きたいとはあまり思いませんでした。

 服装は相変わらず、パーカーにジーパン。シャツは通気性の良いものにしました。それでも全身汗まみれに…。山頂はガスっていて、風も強いため、フリースなどあっても良いかもしれませんが、一度も着ませんでした。必携なのは間違い無いですが、カッパも晴れていたため、出番なしでした。フリースは、フェリーの中が冷房が効きすぎて寒いので、その時に着ましたね…笑。

 刺す虫はいなさそうだけど、虫が多かったですね。気になる人はかさばらないハッカスプレーなどお持ちいただくとよろしいかと思います。

参考までに当日のヘルスケアです。フェリーターミナルまで歩いた分、距離が長くなっています。

今回お世話になった本↓

利尻花登山

 登山する気など毛頭ない頃に買った本。10年越しに役立ちました笑。こんなの買うってことは、登山しようとか、考えていたんですかね〜⁈ 知らんわ笑

まとめ

 フェリーからの日帰り登山は無謀ですが、やってやれなくもなかったです。しかし、やめといた方がいいです笑。敢行する場合は、他の人に迷惑にならないように、綿密に計画を立て、登山道と身体を荒らさないように心がけてくださいませ〜。

→去年の登山記録

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