過去の最低気温の記録は、旭川だけじゃなかったー隠れた最寒の地・幌加内町
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北海道は、言わずと知れた極寒の大地。冬場の寒さはもちろん日本一です。北海道の中でも寒い場所はたくさんありますが、幌加内町はとても寒い町の一つです。今回は幌加内町にある「母子里クリスタルパーク」にお邪魔しました。
※緊急事態宣言前に訪れておりますのでお許しを…。
目次
過去最低気温は、旭川市の−41℃。それが定説でしたが実は違う⁈
これまでの気象庁の記録によると、日本の過去最低気温は1902(明治35)年に観測された−41℃。旭川市で観測されました。→気象庁データ
しかし、幌加内町の看板などを見ていると、−41.2の文字が!
こういう記録があったんですね…。旭川の記録よりも、幌加内町の方が低かったんだ〜。今まで人に嘘を言ってたのか…と、ちょっと焦りました。この記録が観測された幌加内町母子里(もしり)には、このことを記念して「母子里クリスタルパーク」が作られたとか…。早速真相を確かめるために足を運びました。
母子里クリスタルパーク
この施設の周りにも、5月ごろには「エゾエンゴサク」が群生するそうですが、残雪で見ることはできませんでした。早速施設へ!
施設内は、展示室が一室、事務所・トイレがあるのみで、こぢんまりとしていました。過去に幌加内町で記録された気温が、パネル展示されていました。
母子里で記録された最低気温を見てみると…
この表によると、母子里の過去最低気温1位は、1978(昭和53)年に観測された「−44・8℃」! これはすごい! しかし、よく見ると下の方に但し書きが…。
※自記記録計−44・8℃ 修正記録−41・2℃にて公開報道
自記記録計って何? と思ったら…隣に置いてありました。
自記記録計では、−44・8℃を記録しましたが、気象庁の公式記録にはならなかったということのようですね。
しかも記録自体、修正され「−41・2℃」ということになったんですね。この、−41・2℃。旭川の記録との差0・2という数字に、執念というか、ドラマを感じますねぇ。
気象庁の公式記録では旭川だけど、それ以外の記録では幌加内町が最低気温を保持しているということですね。ややこしいですが…。
事務所では「日本最寒地到着証明書」が買えます
クリスタルパーク事務所では、幌加内観光協会発行の「日本最寒地到着証明書」を買うことができます。これは買うしかない! というか、他にお土産らしきものもありませんでした。
よくよく見たら…現在の気温が書かれています。これって、寒い時に来なきゃ、意味ないんじゃね⁈ 帰ってから気づきました(笑)
寒い時期じゃないと、意味のない気温が書かれますが、来たからには買うしかないですね! お値段100円税込! 人があまりこない場所なので、お釣りがない時もあるのでご注意。
さらに奥には、クリスタルピークスというモニュメントもありました。
つららと雪の結晶をイメージして作られた最寒モニュメント「クリスタルピークス」。「最寒」というワードに、ワシのところが1番寒いんやで〜という強い主張を感じますね。旭川の記録に対してのバチバチを感じます。
これはもはや、雪の結晶などではなく、0・2℃の差を勝ち取った(⁈)先人たちの血と汗と涙の結晶。その象徴と言えますね。試合には負けたかもしれんが、勝負には勝ったぞい〜! そんな雄叫びが聞こえてきましたよ…もちろん幻聴ですが。
ちなみに…こんなことを言うと怒られそうなんですが…参考までに。
「日本で1番寒い町」の称号は旭川でも幌加内町でもなく…「陸別町」が現在保持しています。過去10年の観測データを分析し、論文が書かれました。平均的には陸別町の気温が1番低いということですね。
しかしながら、幌加内町母子里における最低気温−41・2℃の記録は、おそらくこの先も破られることのない記録であることは間違いないでしょう。
結構楽しめました。皆様もぜひ…。
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